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友達と意見が合わない・妥協が苦手な子が納得して協力できる?宜野湾市の放課後等デイサービスが実践するお化け屋敷作り

SOU NEXT ジュニア志真志

「そのアイデアいいね!じゃあ僕の考えたデザインと合体させて、ここに貼ってみない?」――テーブルに広げた大きな模造紙を指さしながら、小学4年生のAくんが満面の笑みでグループの友達へ提案しました。

沖縄県宜野湾市志真志にある放課後等デイサービス SOU NEXT ジュニア志真志では、12月に控えた一大イベント「お化け屋敷」の開催に向けて、子どもたちがチームに分かれて本格的な空間づくりに取り組んでいます。

「集団活動になるといつも友達と意見がぶつかってしまう」「自分の思い通りにならないと怒って部屋の隅に閉じこもってしまう」「今のデイサービスでは集団行動の成長があまり見られない」と悩んでいらっしゃる保護者様も多いのではないでしょうか。この記事では、自己主張の強いお子様が相手の気持ちを受け入れ、納得して折衷案を生み出せるようになるための支援の工夫と、今夜からご家庭で試せる具体的な関わり方をご紹介します。

宜野湾市の放課後等デイサービスSOU NEXTジュニア志真志の活動室で、4人の小学生が段ボールと模造紙を囲み、笑顔でお化け屋敷の壁面イラストについて話し合っている様子

ご家庭でもできること:意見が対立したときの「アイデア合体作戦」

兄弟間や親子間で「見たいテレビ番組」「週末に行きたい場所」「おやつの種類」などで意見が衝突したとき、大人が「順番に我慢しなさい」と白黒をつけてしまうと、譲った側に「自分の意見を否定された」という不満や悔しさが残ってしまいがちです。

そんなときは、お互いの意見を否定せず、1つの提案にまとめる「アイデア合体作戦」をぜひ試してみてください。

例えば、「公園に行きたいお兄ちゃん」と「お家でブロックをしたい弟」で意見が分かれた場合、大人がこう声をかけます。

「どっちの意見も素敵だね!じゃあ、お兄ちゃんの『公園』と弟の『ブロック』を合体させて、公園で集めた木の枝や石を使ってお家でブロック基地を作ってみるのはどう?」

このように日常会話の中で「どちらか一方の勝ち負け」ではなく「両方のいいところを合わせた折衷案」を大人がモデリング(お手本を示すこと)してあげることで、子どもは「相手の気持ちを受け止めつつ、自分の希望も大切にする」という歩み寄りの感覚を自然と学習していきます。

【活動の様子】見通しと役割分担が生んだ「全員が納得できるモノづくり」

今回のプログラムでは、12月のお化け屋敷本番に向け、児童が「扉係」「柱係」「壁係」「お化け演出係」という4つのグループに分かれて制作を進めました。

ダラダラと作業が長引いて集中力が切れてしまわないよう、期限は一週間という明確な期限を設定。活動の初日には、各グループにはもし課題中に終わらなかったらスタッフも手伝えるから必要なものも教えてね

放課後等デイサービスのホワイトボードに書かれた1週間の制作工程表を指差し、子どもたちが作業の進捗と役割分担を確認している様子

見通しが立ったことで、どのチームも迷うことなく迅速に行動へ移ることができました。特に印象的だったのは、壁係を担当したAくんの大きな変化です。

半年前のAくんは、グループ活動で自分のこだわりや主張が通らないと、「もういいや」とものごとを投げ出し、部屋の隅へ行って一人遊びを始めてしまうことが頻繁にありました。集団の中で折り合いをつけることに大きな難しさを抱えていたのです。

しかし今回の制作中、同じチームのBくんが「黒いペンキで暗い壁にしたい」と主張し、Aくんの「ガイコツやお化けの絵をたくさん描きたい」という希望と真っ向からぶつかった場面でのことです。Aくんは一瞬悔しそうな表情を浮かべたものの、ぐっと深呼吸をしてこう言葉を返しました。

「Bくんの暗い壁のアイデア、お化け屋敷っぽくてすごくいいね!じゃあ、壁全体は黒く塗って、僕の描いたお化けを描いて貼るのはどうかな?」

誰か一人の意見に流されたり無理に我慢したりするのではなく、お互いのアイデアを尊重し合った折衷案にチーム全員が「それ最高!」と納得。全員が笑顔でハイタッチを交わし、最後まで一体感を持って作業をやり遂げることができました。

専門性の視点:協調性と自己調整を育む2つのアプローチ

宜野湾市の放課後等デイサービス SOU NEXT ジュニア志真志では、単なる工作遊びで終わらせず、専門的な発達支援の視点を持って日々の活動を構成しています。

1. 構造化(目で見て手順やゴールが分かる環境設定)

先の見えない作業は、子どもたちに「いつ終わるの?」「何をすればいいの?」という不安や焦りを生み、感情の爆発や集中力の低下につながります。そこで今回は、1週間の工程表を色分けしたマグネットで掲示する「構造化(活動の終わりや手順を視覚的にわかりやすく整理すること)」を徹底しました。「今日はここまでやれば100点」というゴールが明確になったことで、子どもたちは心にゆとりを持ち、落ち着いて友達との話し合いに耳を傾けることができました。

2. 認知的柔軟性(状況に合わせて考えを切り替える力)の育成

こだわりが強いお子様は、「自分の意見が通らない=自分が負けた・否定された」と極端に捉えてしまう特性があります。スタッフは意見が対立した際、すぐに大人が仲裁するのではなく、「2人のアイデアを合わせたら、1人では思いつかない最強の仕掛けになるね」と声をかけました。スタッフの丁寧な観察とポジティブな声かけにより、自分のこだわりだけに囚われず、他者の意見を取り入れて新しい選択肢を生み出す「認知的柔軟性(状況の変化に応じて思考や行動を臨機応変に切り替える力)」が着実に育まれています。

安全のための取り組み:安心できる環境と手厚い見守り体制

ダンボールカッターやハサミなど刃物を使用する創作活動では、怪我や児童同士のトラブルを未然に防ぐため、万全の安全管理体制を整えています。

  • 事前のルール確認の徹底:活動開始前に「刃物を使うときは必ず椅子に座る」「友達に道具を手渡すときは必ず柄を向ける」「意見がぶつかったら『ストップ』と声をかけて一旦手を止める」という3つの安全ルールを全員で復唱し、意識づけを行いました。
  • 手厚い指導員配置:児童10名に対し、専門スタッフ4名(児童発達支援管理責任者・児童指導員など)を配置。各グループに常時1名のスタッフが専任で付き添い、手元の安全確認や対人トラブルの芽を素早く察知して見守りを行っています。
  • クールダウン用静養室の完備:万が一、作業の熱気や意見の食い違いで興奮・パニックが高まってしまった場合でも、すぐに気持ちを落ち着けられる個別の静養室を完備しています。刺激を抑えた照明とリラックスできる空間で、スタッフがマンツーマンで気持ちに寄り添い、安心感を取り戻せるよう配慮しています。

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