子どもの偏食はなぜ起こる?原因と対応策を言語聴覚士が解説!| 児童発達支援 SOU PERSONAL 北谷 (北谷町)
給食のお皿に載った見たことのない緑色の野菜をじっと見つめていたSくんが、フォークでツンツンと触ったあと、一口ペロッとなめて嬉しそうに頷きました。
児童発達支援 SOU PERSONAL 北谷(沖縄県中頭郡北谷町北谷)では、言語聴覚士をはじめとする専門職が連携し、お子様一人ひとりの「食」に関するお悩みや偏食に対する相談への助言を行っています。
この記事では、偏食が起きる背景とどんなお子様に多いのか、そして心理的な安全を守りながらご家庭や当事業所で実践できるステップを踏んだアプローチをご紹介します。
【1】偏食はなぜ起きる?北谷で考える「子どもの感覚と食習慣の発達」
「野菜を全く食べてくれない」「決まったメニューや同じお菓子しか口にしない…」とお悩みではありませんか? 当事業所がある北谷町北谷エリアでも、お子様の偏食について保護者様から多くのご相談をいただきます。
そもそも子どもは本能的に「苦いもの」や「酸っぱいもの」、そして「見たこと・食べたことがないもの」を危険な食材として認識します。本来は、保護者が食べている様子を見て「安全だ」と真似したり、食べて褒められた経験を通して少しずつ野菜などのレパートリーを広げていきます。
💡 偏食が起きる理由と香り・感覚の関わり
1. 認知・経験の偏り(食べるきっかけの少なさ)
発達の特性が強いお子様の場合、保護者の真似をして食べてみるという経験を積む機会が少なく、新しい食材を安全なものとして知る「食べるきっかけ」を掴みにくい傾向があります。そのため、安心できる「同じものだけを食べる」状態になりやすくなります。
2. 嗅覚(きゅうかく)と加熱による認知のしやすさ
野菜の香りは感覚的に認知しにくい分類に属します。一方、揚げ物やお肉などは加熱することで香りが揮発(きはつ:空気中に広がること)しやすくなり、脳が「食べ物である」と明確に認知しやすくなります。これが、揚げ物などを好み、野菜を拒否しやすい要因の一つです。
また、言語聴覚士(ことばや噛む・飲み込む機能の専門職)の目線から見ると、自閉スペクトラム症(ASD)の特性をもつお子様に特に偏食が多く見られます。こだわりや感覚過敏、見通しの立ちにくさが影響し、食の広がりが難しくなるケースが多く存在します。

【2】安全のための取り組み:心理的安全性と段階的なアプローチ
偏食の改善において最も大切なのは、お子様の心理的安全性(恐怖や不安を感じず、安心して過ごせる状態)を確保することです。そのため、北谷町の当事業所では以下の安全配慮を保護者様にお伝えさせていただいています。
- 無理な口入れや強要の絶対禁止:
急に出した食材をいきなり食べさせようとすると、「よく分からないものを無理やり食べさせられた」というトラウマ(不快な経験)として蓄積されます。これにより強い拒絶反応が生じ、余計に食べなくなってしまうため無理な強制は行いません。 - 「嫌なものではない」と知るスモールステップ設計:
「好きなもの以外を食べることは怖くない」と理解し、食べたことのある成功経験を作ることが偏食緩和の鍵です。見る・触るなどの小さな段階に分けて安心感を育てます。
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【3】発達の視点から:レパートリーを広げる「食行動の獲得ステップ」
当事業所(SOU PERSONAL 北谷)では、言語聴覚士や専門スタッフが以下の2つの視点に着目し、お子様の「食の幅」を育んでいます。
① 感覚統合(かんかくとうごう)に基づいた段階的アプローチ
食べるという動作は、視覚・触覚・嗅覚・味覚が複雑に絡み合う高度な行動です。まずは視覚で捉えて「見たことある物だ」「害がない」と確認し、手や食具を使って触れ、触感に慣れるプロセスを通すことで、脳がスムーズに刺激を受け入れられるようになります。

② 心理的プレッシャーを和らげる環境調整
「食べなさい」と注目される環境では緊張が高まり、口の動きや消化管の働きも抑制され、食への興味関心を持つ余裕を失ってしまいます。
4月の時点では未体験の食材がお皿にあるだけで席を離れていたお子様も、無理強いせず卓上に置いて観察する段階から始めたことで、今では自分から食具で触れたり「一口なめてみる」と自発的に挑戦する変化が見られていると保護者様より嬉しいご報告をいただいております。
【4】ご家庭でもできること:食卓で試せる「見る・触るスモールステップ法」
ご家庭でできる偏食アプローチの第一歩は、「まず食材を食卓に置いて見慣れること」です。口に入れさせる必要はありません。どんな形でも良いので机の上に野菜を置き、「嫌なものではない」という安心感を積み重ねましょう。
見慣れてきたら、焦らず以下のスモールステップ(小さな段階)を試してみてください。
- ステップ1:見慣れる(机の上に食材を置いておき、風景として慣れる)
- ステップ2:道具で触る(スプーンやフォークでツンツンと触ってみる)
- ステップ3:近くで見る(スプーンで掬って、目の近くでじっと観察する)
- ステップ4:チョン触れ(唇やチョンと肌にタッチしてみる)
- ステップ5:一口挑戦(タッチができたら、初めて口の中へ入れてみる)
細かくステップを踏んで「知る体験」を増やすことが、偏食改善への大きな一歩になりますよ✨ 今日の夕食から、まずは「お皿の端に載せておく」ことだけ試してみてくださいね!

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