力加減が苦手?宜野湾市の放デイが挑む「ジュニアギネス」の療育効果 | 放課後等デイサービス SOU NEXT ジュニア志真志(宜野湾市)
「……よし、100グラムにちかい!」――キッチンスケールの表示を息を呑んで見つめていた男の子が、パッと顔を上げて満面の笑みを浮かべました。
放課後等デイサービス SOU NEXT ジュニア志真志(宜野湾市志真志)では、子どもたちが楽しみながら身体感覚や手先の器用さを育むオリジナルプログラム「ジュニアギネス」を実施しています。
この記事は、「筆圧や力加減のコントロールが苦手」「手先が不器用で落ち着かない」とお悩みの保護者様に向けて、今日からご家庭ですぐに試せる関わり方のヒントと、遊びを通した感覚統合のアプローチをお届けします。

ご家庭でもできること:日常の「どっちが重い?」クイズ
力加減や身体感覚のコントロールを育てるために、今日の夕方からご家庭ですぐに試せる関わりがあります。それは、お菓子の箱や買い物袋を渡すときに「どっちが重いかな?」と両手で比べてもらうことです。
特別な教材や道具を買い揃える必要はありません。右手と左手に重さの異なるものを持たせ、「ゆっくり持ち上げて比べてみてね」と声をかけるだけで、お子様は自然と手足の筋肉や関節に意識を集中させます。正解できたら「手のひらでしっかり重さを感じられたね!」と言葉にして返してあげてください。この日常の対話の積み重ねが、物を優しく扱ったり、自分の体の力をコントロールしたりする大切な基礎を育てます。
実際の活動・エピソード:夢中で記録に挑む3つの「ジュニアギネス」
宜野湾市志真志にある当放課後等デイサービスのプレイルームでは、子どもたちのやる気と探求心を引き出すため「ジュニアギネス大会」を開催しました。今回挑戦した種目は以下の3つです。
- ぴったんこチャレンジ:100gの粘土を5秒間持って重さを記憶し、20秒以内に自分の感覚だけを頼りにちぎって計量する。
- パラシュートチャレンジ:手作りのパラシュート(ビニール袋+紙コップ)を定位置からターゲットへ向けて3回投げ、着地点の合計得点を競う。
- トランプふりわけチャレンジ:赤と黒が混ざったトランプから、制限時間30秒でカードを投げずに1枚ずつ丁寧に赤・黒のトレーへ仕分ける。
以前は手先の力加減がうまく掴めず、カードを飛ばしてしまったりうまく掴むことができなかったBくん。しかし今回のトランプふりわけでは、事前にコツを教えたことでスタートの合図とともに指先を滑らかに使い、1枚ずつ丁寧にトレーへ収めていきました。残り5秒で「投げずに優しく置けているね」とスタッフが見守りの声をかけると、一段と集中を深め、見事最後までやり切ることができました。「うまくやれた!」と誇らしげに記録カードを見せてくれた姿に、日々のスモールステップの確かな成果が表れていました。
発達の視点から:感覚を研ぎ澄まし、動きをコントロールする2つの力

一見すると楽しいゲーム形式の遊びですが、その中には専門的な療育の視点が緻密に設計されています。今回は特に重要な2つの観点に絞ってご紹介します。
① 固有受容覚の調整(自分の筋肉や関節の力加減・重さを感じる力)
粘土の重さを当てる「ぴったんこチャレンジ」では、視覚だけに頼らず手のひらや腕の筋肉にかかる負荷を感じ取る固有受容覚(自分の手足の位置や筋肉の曲げ伸ばし、力の入れ具合を無意識に感じ取る感覚)を養っています。この感覚を掴むのが苦手なお子様は、筆圧が強すぎて芯を折ってしまったり、お友達との関わりで力が強くなってしまうことがあります。「5秒間じっくり重さを覚える」という動作を通して、自分の体をどれくらいの強さで動かせばよいのかを学んでいます。
② 視覚認知と手指の協調運動(目で見た情報を処理し、指先を連動させる力)
トランプふりわけでは、赤・黒の色を瞬時に見分ける視覚認知(目で見た形や色などの情報を脳で素早く正確に識別する力)と、指先を動かす協調運動(目で見ながら手先を動かすなど、複数の身体の動きをスムーズに連動させること)が求められます。「あせらず確実に置こうね」というスタッフの声かけに対し、Bくんはピタッと手を止めて深呼吸し、また1枚ずつ丁寧に置き始めました。遊びに夢中な状態からでも自分の指先に意識的なブレーキをかける、これは自己制御(衝動を抑えて行動を選ぶ力)がしっかりと育っている姿です。
安全のための取り組み:失敗しても大丈夫と思える環境づくり

記録に挑戦するゲームでは、「できなかったらどうしよう」「負けたら悔しくてパニックになるかもしれない」という葛藤が生まれやすいものです。宜野湾市志真志の教室では、放課後等デイサービスとしてすべてのお子様が安心して参加できるよう、以下の安全対策と情緒面の配慮を徹底しています。
- 事前ルールの共有とスタッフ配置:開始前に「お友達の番には温かい声援を送ること」「順番を守って定位置から投げないこと」を具体的な言葉で全員で確認しました。職員3名が投擲エリア・計量エリア・待機エリアに分かれて見守り、トラブルを未然に防ぐ体制を敷いています。
- 気持ちを整える静養室の完備:記録が思うように伸びず気持ちが乱れてしまった場合でも、刺激の少ない独立した静養スペースへ移動し、スタッフと1対1で穏やかに気持ちを切り替えられる環境を整えています。
- 適度なインターバルと水分補給:熱中による疲れや興奮を防ぐため、種目の合間には必ず全員で水分補給の時間を設け、室内の温湿度管理も徹底しています。
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